うまめのめ

ゆるらゆるりと馬に乗ったり関わったりする記録。趣味の乗馬日記ブログです。お馬のイラストも描きます。

【42鞍目】再びの暴君アンボワーズ

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確かに他の子より気は強くて反抗するときもあるけれど、納得するように言えばとてもよく協力してくれるので最近好きなお馬!

こちらのアクションに対して「それは協力してやる」「それは許せねえ!」と分かりやすく反応を返してくれるので勉強になります。

前回乗った時は気の強さは見せつつもしっかり動いてくれて、「裏堀りはこうやってほしい」と意思表示してくれたのが初心者的にすごく助かって、賢い子だなという好印象を持っています。期待しすぎは禁物ですが!

 

umamenome.hateblo.jp


何より正反動でとても乗りやすかったので、練習のつもりで指名して乗りました。


騎乗前のコミュニケーション

もう既に洗い場に繋がれている馬に乗る時は、まずは匂いを嗅がせて声をかけて「今日はよろしくね」って挨拶をするようにしている。 
お馬に関わっていると練習に付き合ってもらうことに対して敬意を持ちたくなるし、乗せてもらって当たり前!ってライダーにはなりたくないので…。 


嗅がせた後の反応って色々で、目逸らして「お前なんか知らん」ってしてくる子もいるけれど、この日のアンボはこっちをじっと見てくる。 
今思い返せば、これは前に脚が腫れてて乗れなかった時にお見舞いのつもりでおやつあげたからかな~。お見舞いしに行ったらめっちゃ荒々しく威嚇されて(馬房の前に立たれるの嫌)「なんだ超元気じゃん」って安心した記憶。 


首撫でてみると、「さわんなや!」って首振ったり、高く上げて届かないようにして、そして冷めた目で見下ろしてくる。やっぱりキャラが濃いなあ……。

ベタベタするのは断固として拒否して怒るし、装鞍の時に触ってみようものなら尻尾で鞭打ってくる(いたい)けれど、「ああ、あなたは触られるのは嫌なのね、じゃあ嫌なことはしないでおくね」という話なので不思議とギスギスしたりはしない。
理不尽に怒ってるわけじゃなくて「やめろ!」って言ってるだけってはっきりしているので、むしろ不思議と気持ちがいい。
 裏掘りは素直にやらせてくれるし、やっぱり自分から脚出してくれるのは助かる。 ただ、噛む可能性があって口かご付けてて頭絡もスタッフさんがやっているからそう言ってられるのかもしれない。というかそうなんだろうな。 


アイコンタクトでのコミュニケーションを試みる

触らない代わりに、アイコンタクトでコミュニケーション取れないかなと思ってレッスン出発までずっとそばにいて様子を見てみることに。 
以前、馬にわがままをさせない・怖がらないで逆にひるませる練習として「馬房にいる時のアンボワーズに威嚇されたら睨み返して逆に目を逸らさせる」というのをオススメされたので、今は外だし威嚇されてないけれど、じっと見つめてみた。優しいまなざしのつもりで。
すると、アンボも割とこっち見てくれるから嬉しい。顔は本当に可愛い。アンボ的には「何見とんじゃワレ?やんのかワレ」っていうガンの付け合いだったら笑う。 
お耳見ても機嫌良さそうだし、リラックスした感じ。(それが一瞬にして謎の大噴火しないとは限らないから油断も過信も禁物だけれど) 
そうしていると、こちらに近寄ってこようと前に出てきたりするのも可愛かった。いや、何しても可愛いんだけれど。本当に前に出て来れたならどつかれるのかもしれないけど。 

 

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気が強いとは思うけど、ワガママな感じの気の強さではないような気がする。 乗用馬として当たり前っちゃ当たり前だけど、引き馬もちゃんと私の後ろから歩調合わせて歩くし、普通に出してれば合図への反応も良い。

これをやってくれなくて完全に舐めてる子とかもいたので……。この記事のミレニアムちゃん(栗毛の女の子)とかそうだった。

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 無視して勝手しないで!と怒るとしぶしぶ後ろ歩くようになるので、そういう時は初見でこいつは舐めてもいいやって思われてるんだろうな〜。


馬を機嫌よく走らせようとしたら快調だったレッスン前半

レッスン開始してすぐの、常歩と速歩の発進がとてもスムーズでやっぱり好感触。重い馬ではないのでこんなものとはいえ、やっぱり発進が上手くいかないと出鼻をくじかれてしまうのでありがたいです。
前回も感じたけれど、走ることは好きそうなんだよね。走ること嫌いな馬はあまりいないとは思うけれど。小柄な割には脚が速いので頼もしいです。

前半は特に反抗もなく、文句なしな感じ。
ただ、しつこく言うと耳を少しずつ伏せてきたり、少し首振ってあからさまにイライラした態度を感じるようになるので、とにかく「馬をその気にさせて走らせ続けること」を意識した。アンボワーズを怒らせないように、あと、少しでも気持ちよく走ってもらいたい気持ちでした。
ガツンと常時口うるさく言うのではなくて、じわじわかつメリハリつけながら分かりやすく扶助をする感じ。加速してくれたら1回脚を緩めて、もっと走って欲しかったらもう一度脚を使って……と小さな合図を小出しで出すと凄く素直にやってくれた。
脚で少し反応鈍ってきたなと思ったら鞭を振って牽制したり軽く入れたりしてメリハリを付けたけれど、鞭振るってキレるってことはなかった。


シンプルな扶助をメリハリつけて送るとよく走ってくれた

乗馬の基本だけれど、シンプルに扶助を出して言うことを聞いたら緩めるorやめる(しつこく言わない)ってすると、馬がよく聞く耳持ってくれる感じがする。
人間も余計な労力使わなくて済むので、お互いいいことずくめじゃないか……。こういう扶助をニュートラルにできるように心がけて練習していきたいな。


焦ってしつこく強い合図を出したら尻っぱねしたレッスン後半

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インターバル明けの後半、常歩から速歩発進しようとしたら反抗されて尻っぱね。
前の馬から離れてしまってやる気をなくしたかもしれない、と指導員さんに言われる。そんなこともあるのか……。
前の馬との距離感を常に2馬身でキープする練習にもなりそう。


あと、せっかく前半掴んだはずなのに、前から遅れそうになって少し焦って、突然ガツンと扶助出してしまったな〜……。
「あっ!気づいたら前から離されてた!今すぐ走れ!」と頭ごなしに言われることが嫌いみたいだ。まぁそりゃ嫌だよね。
やっぱり、頭ごなしにバン!と大きな合図を出すのではなくて、あらかじめ予告するような感じで、小さな合図をじわじわと出していった方が良い。そうやって動かしていた前半は納得して走ってくれていた感触がありました。

 

扱い方をまとめると

急な合図に反抗するので急発進・急加速はしないで済むようにする。 

人間の方で前の馬との距離を見て、急発進や急加速をしないで済むようなペース配分ができれば怒らせずに済むのでそこを上手くやる。
怒る時やストレスゲージが溜まってきてる時は耳を伏せ始めるのでそこを目安にして合図の強さを変えると尻っぱねを防げるのかもしれない。

その後話を聞いたら「一か十かみたいな扶助に反抗する」とスタッフさんも言っていて、やっぱりそうだよな〜と。
自分が馬の背中から感じとった印象と、スタッフさんの証言が一致していて、「人に教えられずに馬の態度から読み取れたぞ!」と自分の成長を少し感じました。


動かすコツはかなり分かったような気がしたので、元の乗り心地だけでなくて馬との折り合いの面でもこれからさらに乗りやすくなっていきそうです!


正反動の練習がしやすい!

あと、なんと言っても正反動がやりやすすぎる……!乗り心地がとっても良い。良いというか、はまるというか。
正反動をいまいちわかっていない私ですら「これが正反動か!」と分かるくらいにはやりやすい。 正反動を教わってから乗った馬の中でベストですね。
これから正反動の練習特化してやりたい時は指名してやろうと思う。もちろん最終的にはどの馬でもできるようにならないとだけれど。 
体型が似てるからか、乗った感じが縦揺れの少ないタガノガジュマル(推しで結構乗ってきた子)って感じ。乗った感じが似てるので、ガジュで貯めた経験値がそのまま活きてる感じがする。

ただ、今の正反動で乗っていると前へ前へ反動を逃がす分、馬が加速してしまうので、どんどん反動が大きくなっていって耐えられなくなって「もう無理!」ケイハヤアシーってなっちゃうんですよね。前の馬との感覚も詰まる詰まる。

これはやはり、手綱を使って歩度が伸びすぎないように速度コントロールしなきゃいけないってことなのかな?正反動の継続的にも馬間距離的にも、加速しっぱなしってことはないだろうからそんな気がするけれど……。
次回レッスンまでに本やネットで調べるか、次回レッスンの時に指導員さんに聞いてみよう。


舌鼓を積極的に使っていきたい

この前の時間(41鞍目)の騎乗中、「そういえば舌鼓を効果的に使えていないな〜」という感じがしたので、飽きて首が下がってきているアンボワーズに舌鼓で合図したらピッと首上げてくれたので「教わりたての時以来あまり使って来なかったけど、思いの外効果あるな!」と実感。
気が散ってそうな時は舌鼓を入れてから脚扶助入力するとよく言うことを聞いてくれると気付いた。どの馬でも使えそうな簡単な技だ〜。
上手な人は舌鼓や口笛だけでも動かせると言うし、舌鼓を舐めちゃいけないな。脚と鞭と拍車に並ぶ武器としてガンガン使っていこう。


反抗するけどその後はちゃんと走る。やるべきことは分かっている賢い子

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怒って尻っぱねしても、尻っぱねした後に一呼吸置くとすぐに速歩発進して、前に追いつこうとしてくれるのが偉いと思った。

「っせーな!!分かってんだよ!!」とブチ切れるけど、やらなきゃいけないことはちゃんと分かっているのでやってくれる。
ただ、口うるさく指図されるのが嫌的な……。 勉強しなきゃいけないっ分かっているけれど「っせーな!!今やろうとしてたんだよ!!」って反抗しちゃう中学生みたいな……。(しかもちゃんとやれば成績優秀なの)
そう考えるとめちゃくちゃ可愛く思えてくるし、本人(馬)がやる気になるような言い方をしよう……と思った
アンボはやっぱり賢いな〜と思ったのがレッスン終了間際の常歩で、ボロのために止まった後、再発進の時に自分で歩度伸ばして前の馬に追いついたこと。
普通ならこちらが急かさないとそのまま自分のペースで歩きそうだけれど「あー、ちゃんと分かってるんだな」と感心した。ただ単に速く歩きたかっただけかもだけど。 

 

予測して先回りで指示を出すのが大事

新馬調教でとにかく予測が大事と言われたけれど、まさにそんな感じの馬だと思った。
前の馬に引き離されて慌てて急発進急加速するのでは遅くて、尻っぱねされてしまうので、合図はややフライングになってもあらかじめ前を見て予測してじわじわと出しておく。
しばらく定期的にこの子で練習していこうかなと思っていたけれど、正反動の乗り方以上に馬との関わり方や乗馬の心構えなど、色んなことを教えてもらえそうな馬だなと少しワクワクしています。
嫌なことは嫌!ってぶつかってくるけれど、分かってあげようとすればちゃんと応えて動いてくれる気がして何だか嬉しいです。はっきりと意思表示する子、いいね!!
……調子に乗りすぎず、怪我にだけは気を付けて今後とも関わっていきたいです。


次回は41鞍目のレッスンと厩舎にいるお馬を観察していてあったちょっと嬉しいことについて書こうと思います。