うまめのめ

ゆるらゆるりと馬に乗ったり関わったりする記録。趣味の乗馬日記ブログです。お馬のイラストも描きます。

【乗馬58鞍目】冷静に楽しくコミュニケーションができた日

連休前の多忙によりいつもより間が空いてまった……。今回はパッションおにーさんに乗せてもらった58鞍目の記録です。

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ライトだけど質の高い1鞍

今週はだいぶ仕事の疲れが溜まってるので朝一の1鞍だけにして新馬調教もキャンセル。珍しくかなりライトな乗馬にしました。四連休中も乗りに行くしね〜。
あと、前回の騎乗で揉まれたことも少し効いていて、ここで一旦一休みしたいなとも思ったのです。
馬との付き合い方を見つめ直して、馬と触れ合うこと自体の楽しさをもっと感じたくなった。
のんびりと、質の高い1鞍にできたらいいなあとぼんやり思いながら馬術場へ行きました。

 

馬装に慣れてきた!

さて58鞍目、お付き合い頂いたのはパッションお兄さん!先々週に乗ったばかりのハイパー気の利くお馬です。
「この子でみきわめに向けてどうですか?」という意図を勝手に暗に感じたのは内緒。というか自分自身がみきわめで乗るとしたらパッションにお願いしようかなあと思ってるのはあるのかも。


虫に敏感なパッションは馬装の時からちょっとご機嫌ななめ……。あまりイライラさせて乗るのもアレなので、腹帯は キツキツに締めずに馬場に移動後に回します。
虫除けの馬着を着せたり鞍傷に被せるビニールと毛布があるので他の馬よりちょっと馬装が大変。
馬着は前回着せ方を教えてもらったのですが、いかんせん布面積が大きいから着せるのは一苦労ですね……!スタッフさんがお手伝いしてくれました。着せ方自体は合ってたみたいでよかった!
最近頭絡つける時少しイラつくかも?と聞いていたのですが、ハミを口前に出したらすぐ口を開けてつけさせてくれたので大変助かりました。「ありがとう〜😊😊😊」って気持ちになります。
気付いたら馬装に対する苦手意識がなくなってきている自分がいます……。レッスンまでの時間も意外と余裕だったりして。細かいところをまだうっかり間違えたりしますが……まあそれは慣れが解決してくれるでしょう。大丈夫。


レッスン前の目標や意識したこと

パッションは基本的に賢くて気が回るので乗りやすいお馬なはずなのですが、前回が虫と暑さのせいか凄く重たかったのでその辺に少し注意を払います。
虫が嫌なのは分かるけど、こっちに集中してもらわないと困る。というか、集中していたら虫なんか気にならなくなると知っているので、しっかりお馬に集中してもらえる扶助を出そうと意識しました。
さらに、この日は鞄に入ってるだろうと思っていた拍車が入っておらず。拍車なしでの騎乗でした。
普段拍車はつけつつもそこまで使っている気はしないのですが、「拍車の抑止力がないから馬が動かない」みたいなことあったらやだなあ……と思いつつ、拍車なしでどこまで動かせるかを楽しみにしていました。
パッションはいい子だけれど、「いい子」というレッテルに流されず、集中を欠いている様子で反応が鈍かったら、長鞭もしっかり入れてメリハリを付けながら……


レッスン開始直前の鞍上での馬装点検では、ものすごーく虫を気にして少しロデオ状態に。うお、これは振り落とされて落馬しないように気を付けないと。しっかり脚で支えます。
常歩・速歩時以外は「集中して!」とやりようがない(と思っている)ので、ひたすらなだめたり鞍上でリラックスするように努めるなどしていました。


鞭の扱いについて

鞭が視界に入ると馬の気が散るので、使わない時は腿につけて後ろ側に。……と、聞いていたのですが、今日は「パッションは前の方がいいかも」と言われたので自分の脚の前を鞭のニュートラルポジションにします。
前回、「鞭は両手で使えるようにしておく」と所長のレッスンで言われたので、この日も使い慣れていない左手に途中で持ち替えて乗りました。利き手じゃない方は難しいので、むしろ左手で持って乗る時間の方を増やして慣らしていった方が良さそう。

 

先頭ではかっこよく乗りたい

この日は先頭でのレッスンでした。最近先頭が増えてきて少し緊張するのですが、これも程よい緊張。
他の人の後ろで乗っていて、上手な先頭の人って分かるんですよね。レッスン自体がスムーズに進みやすい気がする。
そんな先頭の人はかっこよくて、自分も先頭で乗る時はそんな風なかっこいい先頭さんになりたいな、という憧れが何となくあります。
手前変換の上手さとかもありますが、馬の走りたいスピード感に任せず、2番手以降の人を置いていかない速度感で馬をコントロールするとか。これを書いていてやっぱりできたらかっこいい……と感じています。


結果から言うと、この日の私もまあまあ先頭慣れしてきたかな?というような内容でした。
後ろの馬を引き離さないようにっていうのが、後ろの馬の特性との兼ね合いもあって少し頭を使うところ。まずは程よい歩度で自分の走らせるのが大事なんだろうなあ。速すぎず遅すぎずで走ればとりあえず問題はなさそう?
慣れてきたらレッスン全体のスピード感を見てやや遅く走ったりやや速く走ったりとかするのかなあ……。妄想だけれどその辺の微調整はその場の雰囲気に合わせてやりそうな。
でもこの微調整ができたらスピードコントロールの精度が上がって楽しくなりそうですね!

あと、先頭の楽しいところは、前の馬がいないので「思い通りに動いてくれた時=自分の指示を聞いてくれた!」とダイレクトに分かることです。もちろん馬自身のレッスンの経験とかもあるとは思うんですけどね。

 

馬とのコミュニケーションがバッチリ取れた

特に、パッションは前回も書いたようにこちらの意図を良く汲んでくれるお馬なので「馬とコミュニケーションしている、できている」と感じられるレッスンになりました。
指示を出した時のレスポンスが良いので、こちら側もクールな頭で指示を出せるのが本当に助かります。
お馬側が受け入れ態勢になってくれているので、ごちゃごちゃとした扶助にならず、シンプルに伝えることができるのです。
でもこれって、パッションが特別賢いからってだけではなくて、どの馬でもそうなんですよね……。扱いが難しいと言われてるミレニアムとアンボワーズも、ノッているときは恐ろしくシンプルで軽い扶助で分かってくれた気がします。
要は馬が納得して協力してくれてるか否かな気がするんだよなあ……。

ただ、パッションの物分りの良さというか気の回り方は初心者の人間を冷静にさせてくれるので、どうしてもクールな扶助はやりやすいです。
扶助出すどころじゃなかった頃は、自分でレッスンを進めてくれる優しくて頼りになる係員のお兄さんに思えたパッション。
こちら側で要求して動いてもらう段階になると、「こうしたいの?了解したよ!」と意図を汲んでくれる頼れる相棒という印象になりました。どっちにしろかっこいい!


「少し強めに扶助を出してでも虫に気を取られないように走ってもらう」が今日の心がけだったのですが、動き出したら虫を払う仕草は全くせず、こちらの指示に集中していてくれました。やったね!
脚への反応も良かったのですが、舌鼓への反応も良いので本当にいい子だなあと思います。拍車がなくても何も問題ありませんでした。


「馬が気分で外側を走っている」と「蹄跡行進している」は違う

そんな感じで、この日のレッスンは調子が良かったのですが、隣の初級馬場レッスンから気になる言葉が結構聞こえてきました。前回レッスンを受けた上のクラスをよく持っている指導員さんです。


「自分で要求してそうしてるなら良いけど、要求してないことをしたらちゃんと違うよって言わなきゃダメだよ!」


あっ、これ前回私が言われたことと同じだ〜!
見ていると、速歩をサボって前の馬から遅れちゃったり、馬が外ラチを蹴って脱走しようとしたり、蹄跡行進できていなかったり……。
一個上のクラスでもやること・気をつけることは同じなんだなあと思いました。多分これが1ヶ月後くらいの自分の姿なんだろうな……。
客観的に聞いて、こうして文章にしてみると至極シンプルで当たり前のことなのですが、それを鞍上でも冷静にやるのが大変なんですよねぇ……。


その中でも、特になるほどと思ったことが蹄跡行進について。説明不要だと思いますが外ラチ沿いを走らせるアレです。


「蹄跡行進も、馬がたまたま外ラチ沿いを走っているのか、要求して外側走ってもらってるのかでは全然違いますからね〜 」

「馬が自分から外側を走ってくれるなら、もっと隅角際どいところ行くように指示してみよう!」


これがなんだか納得でした。
確かに、今までの自分は「この馬は自分で分かって外ラチ沿い走ってくれてるから扶助はいいや」とかなり馬任せにしてました。
でもそれって、人間側の練習にはならないし、「私」の言うことを聞いてくれてる訳じゃないんですよね。やってることがたまたま正解なだけ。
毎回レッスンでそう要求されるから、あらかじめ外側を走っておくのは偉い。その馬の賢さだ。素晴らしい。


けれど、じゃあ「蹄跡」が内側だった時は?中央だった時は?って話だ〜〜〜。
そもそも「蹄跡行進」って「蹄の跡を行進する」ことであって、言葉の意味自体は「外側を走らせる」ことではないですもんね。


それを横目ならぬ横耳で聞いて早速試してみました。

隣の馬場の指導員さんが言ってたことを図示するとこうですね。
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元々外側を走っていて、隅角の外側の目安(ラチ2つでできた角)通りのコースで曲がってくれているパッション。

それを、内方脚でさらに外側際どいところで曲がるように扶助を出します。
すると、「分かった。もうちょっと外側?」とかなりギリギリのところで曲がってくれました。こちらの考え通りすぎる動きをしてくれるので本当にびっくりです。
しかも、もう一つの角もギリギリを曲がってもらおうと思ったら、行動を先回りされて扶助を出す前に隅角のギリギリで曲がってくれました。
一度言ったら次も同じなはず、と分かってるんですね……。本当に賢い子です。
でも、この時に「今度は浅く曲がってね」と扶助を出してもきっとその通りに動いてくれたんだろうなあという信頼感がパッションにはあります。


馬に優しい乗り方という方向性で上達したい

初心者で、乗り方も覚束なくて背中も痛くなることがあるだろうにどうしてこんなに乗り手(私)を信じて動いてくれるんだろう……。人間自体を信じているんですかね……。
それ故に、背中にある鞍傷がとても痛ましくて、見る度に胸がギュッとなります。
乗馬は上達したいけれど「より馬の負担にならない乗り方・扱い方」という方向で上達したいな。

とっても賢くて優しいパッションと接して、より強く思いました。

 

チャームポイントで特徴的なぱっちりお目目が上手く取れなかったけどこういう表情もイイネ!次こそカメラに収めたいな。
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