うまめのめ

ゆるらゆるりと馬に乗ったり関わったりする記録。趣味の乗馬日記ブログです。お馬のイラストも描きます。

【44鞍目】不良に完全に舐められる。でも何故か乗馬の爽快感も教えてもらう。

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すまないアンボワーズ。お前の不良ぶりを舐めていた。筋金入りのワルだよお前は。お前がナンバーワンだ。
でもそういうところも好きだと感じてしまう自分が不思議。(指導員のSさん本当にありがとうございました……!!)

 

前回の理想的な心がけからたった一週間で現実を思い知らされる

前回乗った時、「納得するように言ってあげればやってくれる〜」とかほざいていたけど、甘かった。てスウィートソウルレヴュー。

いやほんと、初心者が何言ってんだってくらい甘かった。所詮私はアンボ(というか馬)の気分の上に乗っていただけだった。

言うほど反抗しないな、もしや自分ってそこそこいい線いってるのでは?と何度目か分からない勘違いをしそうになったら、どうやらこれまで乗った2鞍がたまたま機嫌が良くてやる気があっただけらしい。

それは馬が「やってやるか〜」モードだっただけで、やる気ないと本当に言うこと聞かないんだな……!!って。夕方の最終レッスンでもうやる気がまるでない。

納得するも何も、納得とかない。だってハナからふざける気満々なんだから。

もう叱って勝ちに行くしかないんですよね。優しさとか理解とかでは本当にどうにもならない。向こうがまず対話のテーブルについてないんだもん。

 

まず真っ直ぐに歩かない。奴にとって道なんてなかった

具体的に何をされたかって、まず常歩がまともにできない。

強めの扶助でやっと動いたと思ったら、フラフラ歩く。もうこの時点で典型的な完全に舐めモードじゃないですか。これまでは本やネットで読んだだけで、経験したのは初めてだったけれど。

そしたら、手前変換の目印用の内ラチに足引っ掛けたり、手前変換用の道にわざと逸れまくって、とにかく本当に、真っ直ぐ歩かない。こ、この野郎……!

2人部班のレッスンでもう1頭が超優等生のステップだったから、アンボワーズのカオスさがより引き立つ引き立つ。まさに「逸脱してる」って感じ。

ステップが蹄跡行進で模範的に外側を走る、その内側でずっとクルクル好き勝手うぇーい☆ってやってる様子は本当にカオスとしか言いようがなかった。学級崩壊という言葉が脳裏をよぎった。

馬場の外ではスタッフさんが私とアンボの様子を指してお客さんに何か説明しているのが見えたけれど、非常に典型的な「馬に舐められてる人の図」をお見せできたと思うんですよね……。

正直私も今回のレッスン外目で見てみたかったな……笑っちゃうかもしれない。笑いそう。


思い知ったことは、馬が外ラチ沿いどころか決められたコースを走るだけでも奇跡というか、その気になればいくらでも逸走しまくることができるんだなって……。

決して元々の習性とかでコースを走っている訳ではない。頭使ってそのコースを走っているんだろう。

これまでの馬は優しかったと思う。この子がイレギュラーなだけかもしれないけれど。

なんなら、前回前々回乗った時のこの子もだいぶ優しかったというか、「ちっしゃあねぇなぁ」モードだったんだなって。

 

指導員さんの併走で助走をつけてもらってやっと速歩が出る

常歩でその体たらくでは当然速歩も出る訳がなく……指導員のSさんに引いて走ってもらってやっと速歩発進ができる感じだった。

本当に申し訳ない……でも技量が足りてないからそうでもしないと最早どうしようもなかった。

というか馬の速歩が出ない時って人間が引いて走って乗り気になったら離すってやり方するんですね……全然違うはずなのに何故か紙飛行機を飛ばす時を連想したのですが、こういう助走つけるスポーツ何かある気がする……。なんだろう……。鳥人間コンテスト……??

 

そんなこんなで速歩発進しても、発進しては止まりで、継続にも苦しみ、かれこれ3回は頬皮持って引いて出してもらいました……。Sさん本当にありがとうございました……。

長鞭って本気でバシバシやると痛いはずだよね……?

試しに自分に思い切り打ってみたことあったけれどめちゃくちゃ痛かったよ……??

と、はてなマークだらけになるほど、鞭が効かない。最早軽打とは言えないのではないかと言うくらいの全力キックもまるで効いている気配がない。こいつ無敵か!!

そうやっていると、どうしても少しずつパニクっていく。速歩の再発進をかけようと脚の合図をしたら、常歩でラチに足引っ掛けてわざと内側に超コースアウトする。

馬の言うなりはダメだと思って、手綱で慌ててコース戻そうとすると脚が疎かになってもうめちゃくちゃ。結局戻ってくれなくて馬の思うままに進むしかなくなるし。

その時指導員さんの言ってたことを咀嚼して整理し直すと、こういう時は手綱をわちゃわちゃすると逆効果らしい。拳の位置は変えずに、脚で動かす。

といっても変な方向連れていかれると、反射的にハンドル(手綱)を動かしてしまうんだけどね……。

 

風を受けて速い速歩。乗馬で初めて爽快さを感じた

でもその後、後半の途中になってやっと「この辺で勘弁してやっか〜 」となったのか、速歩を継続してくれるようになった。フラフラしないでしっかり蹄跡行進で。

こちらの扶助なしで蹄跡行進で走る辺り、やらなきゃいけないことは絶対分かってるんだよね……。分かっていて、こちらを舐めているからわざとふざける。

でも大変悔しいことに、このやる気出した速歩が本当に乗馬初めて今までで一番爽快だった。

初めて乗馬で爽快感と風を感じたよ……アンボの速い速歩超楽しかった……。そこに持って行くまで本当に大変だったけれど……。
馬場半周遅れとかほぼ周回遅れから、足の速いステップに追いついちゃうのは本当にすごい!速すぎる!!って思った。

自分で動かしたんじゃなくて、アンボ様がやっと乗せて走ってくれたって感じなんだけれど、お馬の能力を見せつけられたって感じ。「どうだ、俺はこんなに速く走れるんだぜぇ?」って。

正反撞の練習がしたくてアンボワーズの専用馬を取ったはずだったのだけれど、歩度が伸びた速歩でガランとした馬場を走るのがあまりにも楽しくてこの日はもういいや!ってなっていた。

身体と頭に何の無理もなく、風を受けて馬場を飛ばすのは本当に気持ちが良かった。本当に爽快だった。
馬の気分にこちらが合わせて、我慢させずに好きなペースで走らせていたから、上達とかレッスン的には良いものではないのだろう。実際、予定通り正反撞の練習するならもっと歩度詰めなきゃいけなかった。
けれど、最近参加頭数が多くて、かつ前も後ろも詰まってるレッスンが多かったから、とても良い感じに発散とか気分転換になったな〜〜〜。

 

本当に真面目にレベリングするなら専用馬より毎回ランダムな馬に乗る方が良いのでは?と思った

私がこの子に乗れなくても誰も困らない。そもそも馬に乗ること自体そうですね。
難しいきかん坊を手懐けて偉ぶりたい訳じゃない。
ただアンボワーズについては、ノリにノってる時の活き活きとした走りっぷりや運動神経が良さそうな感じにどうしても惹かれてしまうんだ……。

最初のトンデモ反抗には本当にびっくりして、扶助も効かずになすすべなくなってしまったけれど、それでもこの子にもうちょっと乗ってみたいって感じるようなモチベーション回復だった。

すさまじく難しいんだろうけど、この馬で駈歩なんかできたら最高に楽しいんだろうな……と。

おそらく私はこの先、アンボワーズを定期的に専用馬にして練習することで、ベーシック馬場で大きく停滞するのだと思う。とんでもないマゾプレイだよ。

とはいえ、選定馬でパッションとかワンズとかカーニバルに当たってみたいような気もしている。でも全く動かせなかったミレニアムとグッドホープと再戦したい気持ちもある。この2頭は本当に壁なので……。あとはガジュマル欠乏症で苦しくなってきたらガジュに乗ろう……。

なんて、結局どの馬に当たっても楽しいし勉強になるんですよね!

バランス良く乗馬レベルを上げるならむしろ選定の方がいい気が最近はしている。

専用馬で上手くなってから選定に戻ってくる、って考えもあるのかもだけど、軽い馬を専用馬にしていたら重い馬の扱いはいつまで経っても上手くなれないと思うし。

馬が勝手に察して動いてくれるような全自動乗馬がやりたい訳じゃなくて、自分で馬を動かすことができるようになりたい。

最終目標はどんな馬でも乗れるようなライダーなので。

……頑張ろう。